1: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 18:58:05.02 ID:6d3wYGxR0.net
ぱるる「いらっしゃいませー」


4: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 19:03:40.25 ID:6d3wYGxR0.net
島田「あのーメロンパンください」

ぱるる「うちはクロワッサンしかないのです」

島田「じゃあそれで」

ぱるる「……あれ?お客さん、もしかしてAKBの」

島田「はい、アイドルの島田晴香です」

10: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 19:19:04.16 ID:6d3wYGxR0.net
ぱるる「あーやっぱり!私、AKB好きなんです」

島田「……そうですか」

ぱるる「……元気ないですね」

島田「最近キャラが見えなくて」

ぱるる「プロレスキャラじゃダメなんですか?」

島田「それはちょっと…」

ぱるる「じゃーお笑いは?」

島田「空回りしちゃうので…」

ぱるる「けどそんな島田さんがいいって人もいますよ」

島田「……はぁ」

18: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 19:48:30.42 ID:6d3wYGxR0.net
ぱるる「ため息つくと幸せが逃げちゃいますよ」

島田「……どこで間違えたのかな」

ぱるる「というと?」

島田「もっと正統派アイドルになりたかったんですよ、私……」

ぱるる「……わかりました」

島田「え?」

ぱるる「やり直しましょう」

島田「はい?」

ぱるる「ニャーKB、踊れますか?」

島田「ほんと好きなんですね」

ぱるる「珠理奈ちゃん、れなっち、咲良ちゃん、りっちゃん、まこちゃん、皆好きですよ」

島田「……踊ってどうするんですか?」

ぱるる「戻るんです、過去に」

26: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 20:47:17.82 ID:6d3wYGxR0.net
島田「ちょ、何言ってるんですか」

ぱるる「いいからいいから、このクロワッサン持ってください」

島田「は、はぁ……」

ぱるる「にゃんしお、おいで」

テクテク、ピョン

島田「わ、頭に、な、なんですか、この猫」

頭に乗った黒猫が「にゃーにゃー」と鳴いている。
手には出来立てのクロワッサン。
私の目に、ふと楕円形の壁飾りが映った。

【BAKERY PARURU】と書かれた文字。

PARURU?この店主の名前だろうか?

私がそんなことを考えていると、
店主は私を見て微笑んだ。
「あっ、それ気になりました?」

「ええ、まぁ」

「私の名前です、ぱるる」

「ぱるる?」

「はい。島崎遥香だからぱるる。
 もし、私がAKBだったら……
 そんな名前がいいなぁ…って」

ここは【ぱるるのパン屋さん】ってことか。

私は、初めて会ったはずのこのぱるるというパン屋さんが、
何故か…他人には思えなかった。

27: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/21(土) 21:18:43.04 ID:6d3wYGxR0.net
「じゃーいきますよー」

「行くってどこに?」

「島田さんがやり直したい過去にですよ」

「やり直したい過去…」

「じゃ、一緒に踊ってください」

ぱるるが猫のように両手を構えると、どこからともなく音楽が流れ始めた。
「アイドルはウーニャニャの件」
を踊り始めたぱるるは、
呆然とする私に「島田さん、早く」とせかす。

仕方なく踊り始めると、
私の頭に乗った黒猫がまるで歌っているように
「にゃーにゃー」と鳴き始めた。

フルでやる気だろうか?

てか、その前に過去に戻るって……。

過去……

私がやり直したい過去……

いつだろう?

ありすぎて分からん。

いや………あの時か。 

31: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/22(日) 00:34:20.20 ID:M0Py+GMI0.net
「ツチノコパンダよ味方して~ハイッ!」

ぱるるは決めポーズをとったまま
微動だにしない。
釣られて踊った私も、どうしてい
いのか分からず、決めポーズをとったままだ。
「………」
私とぱるるの間に沈黙が流れた。
見たところ、ここはパン屋さんのままだ。
何も変化はない。
冷静に考えてみると、パン屋さんで踊ってしまったことが恥ずかしい。
「何もないじゃないですか!」

「気付きませんか?」

「気付くってなにを……」

「パンです」

「あれ!?クロワッサンがない!」
手に持っていたはずのパンがない。
おかしい、Bメロまでは確かに持っていた。
床に落とした様子もない。
辺りを見渡した私は、ドアのガラスにふと目を留めた。
映っているのは、私だ。
ただ、髪が短い。
こころなしか、さっきより太っているように見える。
服装もさっきと違う。
この服は、あの頃の私がよく着ていた服だ。
戻ってる?
「なにこれ……なんですか!?」

「にゃんしお、おいで」
ぱるるは黒猫を肩に乗せると、困惑する私を見て、にこっと微笑んだ。
壁にかけられたカレンダーを指さしたぱるる。
私は、その日付を見て声を失った。
数秒後、ぱるるの声が聴こえた。

「えーと、今日は2012年の10月25日……ですね」

「嘘……」

忘れもしない。

その日は、解散するチーム4、最後の日だった。

35: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/22(日) 14:21:26.23 ID:4FQ834eu0.net
「ね?ホントだったでしょ」

ぱるるは黒猫の頭を撫でながら、
クスクスと笑った。
「島田さん、いいリアクションしますね」
楽しそうな顔をして、驚いている私の顔を覗き込んでくる。
こうして彼女を間近で見ると、
透き通るような澄んだ目や雪のような白い肌が印象的な、
とても可愛らしい人だった。
AKBにいてもおかしくはない。
こんなパン屋さんなら、
彼女目当てのお客さんが殺到することだろう。
けれど不思議と、私以外のお客は
誰もいなかった。
そんな風に見惚れていた私に、ぱるるが声をかけてきた。
私と違い彼女の姿に変化はない。
「今日って確か、チーム4の千秋楽ですよね?」

「……えぇ、まぁ」

「島田さんの分岐点はそこだったようですね。
 その時、何かを間違えてしまったんです」

「……はぁ」
ぱるるの言葉に、心当たりはあった。
というよりも、振り返ればチーム4時代は後悔ばかりだ。
ただ、数え切れない後悔の中でも、私は今日を1番後悔することになる。

40: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/22(日) 19:15:31.54 ID:4FQ834eu0.net
「何時集合ですか?」

「開演の3時間前だから15時には劇場入りしてないと……」
腕時計の長針は13時を指していた。
ここから劇場までタクシーで20分弱、まだ時間がある。
ご飯でも食べよう。
いやいや、それよりも聞かなければ。
何故ぱるるはこんなことができるのか。
この子は魔法使い?宇宙人?
じゃなければこれは夢か?
もしくは死後の世界?
私、いつのまにか死んだ?
まさか、このぱるるというパン屋さんは死神の類?
そんな疑問が頭の中でぐるぐると飛び交う。
けど考えても分かるわけがない。
答えは、この子しか知らない。
「あなた……何者なんですか?」

「私はただのパン屋ですよ」

「……本当は死神とか?」

「人間ですよ」

「じゃあこれは夢の中?」

「現実です」

「ただのパン屋さんに……こんな不思議な力が?」

「私じゃないですよ。猫がやったんです」

「え?」

「私はただのパン屋さん。
 このにゃんしおが、ちょっと不思議な力がある黒猫なんです」

ぱるるはそう言った後、
肩に乗った黒猫を下ろし、細い腕で抱きかかえた。
「にゃー」と鳴いたその黒猫は、
どことなく彼女に似ていた。
掴みどころがない感じというか、
自由きままな感じというか……
どこにでもにいる野良猫に見えるのに、どこか気品がある感じだ。
その黒猫は、まるで私に話しかけているかのように、
私をじっと見つめて「にゃーにゃー」と鳴いていた。

45: 47の素敵な(庭)@\(^o^)/ 2015/03/23(月) 02:22:24.75 ID:xj5BYSrI0.net
「私もね、にゃんしおに何でそんな力があるのか、
 はっきりとした理由は分からないんです」

ぱるるはそう言って少し苦笑いを浮かべると、
頭に巻かれたバンダナと腰に巻いたサロンを取り、それを丁寧に畳み始める。
綺麗な長い髪が、小さな肩にサラサラとかかっていた。

「まだ時間あるんですよね?
 良かったらご飯食べに行きません?」

ぱるると私は、店を出てすぐ近くの喫茶店に足を運んだ。
錦糸町といえど、路地裏の片隅に
あるあのパン屋さんは、
確かに人目には触れにくいのかもしれない。
喫茶店の窓からは、錦糸町オリナスが見える。
……2015年には既に無かった古着屋が目に入った。
潰れる前の店だ。
今私達がいるこの店も、
2015年には潰れてしまうのだ。
…と、少し切ない気分になった私。
一方、ぱるるはガーリックフランスパンを美味しそうに食べている。
紅茶を少し啜った後、
彼女は一呼吸置いて話し始めた。

「最初にこの不思議な体験をしたのは、三ヶ月前のことでした。
 そのお客さんは、島田さんも知ってる人ですよ」

「え!誰?AKBのメンバー?」

「まりやぎさん」

「まりやぎ!?まりやぎも過去に?」

「はい。プライベートなことなので、何をやり直したのかは、
 言えないんですけどね」

「あのまりやぎが……ニャーKBを踊ったんですか?」

「あ~、踊ってないですよ。
 あれは最近、私が付け足しただけなんです。
 猫とクロワッサンがあれば、
 踊らなくても過去に行けるんですよ」

「やらなくてよかったんかいっ」
私が思わずツッコむと、
ぱるるはまたクスクスと楽しそう
に笑った。
「ごめんなさい」と舌を出して
微笑む姿は、まるで悪戯をした子供のようだった。

引用元:1


【5月20日発売】AKB48 40thシングル「僕たちは戦わない」 【予約受付中】
僕たちは戦わない Type Ⅰ(仮)【初回限定盤】 [CD]
僕たちは戦わない Type Ⅱ(仮)【初回限定盤】 [CD]
僕たちは戦わない Type Ⅲ(仮)【初回限定盤】 [CD]
僕たちは戦わない Type Ⅳ(仮)【初回限定盤】 [CD]



【AKB48】川栄李奈のこの画像がグッと来る・・・

【AKB48】総選挙の選抜枠が3人分空いたわけだけど誰が入るだろうか

矢吹奈子、チームBとの兼任で複雑な心境を吐露・・・

倉持明日香が武藤十夢と同じ布団でお昼寝→田野ちゃんおこww

HKT48との兼任解除に木本花音は…。田中菜津美・村重杏奈も思いを投稿 

田島芽瑠以外のてんとうむChu!メンバーがチーム4に→田島芽瑠「苦しかったです」 

【NMB48】市川美織の「春の人事異動」について書いたブログが素晴らしい・・・

川栄李奈「AKBじゃなくなったら私をテレビで見かけることはなくなるでしょう。」

柏木由紀と大場美奈のこのリアクションくっそワロタwwwww【奇跡の1枚】


他のまとめ情報はこちら
AKB48まとめ情報

スポンサードリンク